江古田映画祭実行委員会とささやかな打ち上げ
江古田映画祭実行委員会とささやかな打ち上げが、2022年5月26日(木)午後6時30分から、ギャラリー古藤で行われました。
議題
1 第11回江古田映画祭グランプリ・観客賞の決定について
2 第11回江古田映画祭の報告について
3 その他
グランプリは「スターリンへの贈り物」・観客賞は「ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに」特別賞は「野に叫ぶ人々・鉱毒に追われて」に決まりました。
第11回「江古田映画祭~3・11福島を忘れない」ご報告
「第11回江古田映画祭~3・11福島を忘れない~」は、2022年2月26日(土)~3月11日(金)の14日間に1,120人(入場者・関係者)が参加しました。今年も新型コロナウイルス禍のまん延防止措置の期間中でしたが、昨年の緊急事態宣言中と同様、人数制限、手指の消毒などを実施して開催しました。全体で17プログラム(25作品)の上映とトーク、展示、物販、店頭販売等を行い、みんなの奮闘のお陰で、大盛況で終えることができました。
●掲載紙誌は、朝日新聞、東京新聞、読売新聞、毎日新聞、練馬区報、ふぇみん、週刊金曜日、わくわくかん「りぼん便り」等。
ネット発信は、たんぽぽ舎、レイバーネット、ちきゅう座、マガ9、練馬市民運動掲示板、武蔵大学HP、カフェ水曜日FB、ギャラリー水・土・木、ギャラリー古藤等々。また上映作品の監督や配給会社のHP・FBの熱心な紹介もありました。それから永田浩三代表をはじめ、実行委員や関係者のFB・ブログ等の発信も活発になされました。
●前回同様「みどりのまちづくりセンター」が後援となり、練馬区の公共機関へのスムーズな配布ができ、また地域相互交流として「ギャラリー水・土・木」の協力、そして今回も「グリーンピープルズパワー」が協力としてチラシに名前を連ねました。
●武蔵大学のシアター教室で2日間4回上映を実施し、例年より多くの参加者がありました。
●映画祭実行委員の村山敦子さんがカザフスタン映画『スターリンへの贈り物』を翻訳し、江古田映画祭で日本語字幕付きの初上映を実施しました。朝日・東京・毎日新聞で大きく取り上げられ、ウクライナへの侵攻という状況もあって、大きな関心を集めました。コロナ禍のため、武蔵大学シアター教室の定員は130名でしたので、あふれたお客さんは1001教室で見ていただくことになりました(入場者175名)。
●昨年同様、ZOOMによるオンライントーク(スイス、福島他)を実施しました。
●展示は恒例の子ども保養プロジェクト2団体と、フォトジャーナリスト森住卓さんの写真展「福島・風下の村」を行いました。放射物質の存在を視覚化する斬新な写真や時代を記録した写真が好評を博しました。トークも素晴らしいものでした。
●会期中に大島ふさ子さんが自転車事故に遭うというアクシデントが起きました。重傷を負い、2ヵ月近くの入院を余儀なくされましたが、4月末に無事退院されました。今後、実行委員がボランティア保険に加入する必要があるのではないかという重要な問題提起がなされました。 以上。
各実行委員会からは感想文が発表されましたが、その一部を下記に記載します。
第11回江古田映画祭は3年連続のコロナ禍で2022年2月27日から3月11日まで14日間開催され25作品(17プログラム)を上映した。今回も、感染防止対策につとめながら開催し、延べ入場者は1,000人を超え最大の入場者となった。
今回の注目すべき上映作品は『スターリンへの贈り物』であった。それ故、朝日新聞や東京新聞での江古田映画祭の紹介記事は『スターリンへの贈り物』が中心となった。映画は1949年のスターリン時代のユダヤ人の少年と彼を守ったカザフスタンの老人の物語で、旧ソ連の強制移住と核実験を描いている。映画祭開催の直前の2月24日ロシアが国境を越えクライナへの侵攻を始め、旧ソ連とカザフスタンとの微妙な関係を描いたこの映画はウクライナとロシアの関係を暗示する非常にタイムリーで注目を浴びる映画となった。
ウクライナ情勢は他にも映画祭に少なからず影響を与えた。『太陽が落ちた日』のドメーニグ・アヤ監督はスイス在住でありスイスから Zoom によるトークライブを行うことになっていたが、距離的にスイスとウクライナが近いこともあり、衝撃が強かったのか、事前のリハーサルにも影響を与えた。また、ロシア軍が国境を越えた途端、ヨーロッパや日本など西側諸国では街中の至る所が黄色と水色のウクライナ国旗の色彩に染めあげられたが、ウクライナ情勢については様々な正反対な情報がプロパガンダされており、正確な情報を入手することの困難さが感じられた。『朝日のあたる家』の太田隆文監督はトークでそのような真実の映像について語るとともにフェイク映像についても多くの情報を発信していた。第7回江古田映画祭で『アトムとピース』を上映した新田義隆監督は3月10日にキーウ現地を取材し、日本にいち早くリアルな映像を届けた。また、第1回江古田映画祭上映作品『3.11』の綿井健陽監督は、現地から4月4日「雪が舞う中、ウクライナ首都キーウ中心部を離れて近郊に入ると、様相が一変。西部に通じるハイウェイ・幹線道路脇には多数のロシア軍戦車・装甲車の残骸。弾薬を回収するウクライナ軍やレスキューチーム。その脇道には、軍用車両のそばにロシア軍兵士の遺体が放置されていた」とリアルな情報を現地から伝えた。
『一緒に生きたい~自主登校の記録』は今回のテーマからはやや離れた内容ではあるが、撮影から30年近く経っているにもかかわらず、支援の出演者たちが遠くからも駆けつけ、とても充実した上映後のトークライブとなった。主演の障害のある青年の30年後の姿も生き生きとしていた。 『アベ政治を記憶するー2887』を制作した河野優司監督が、映画祭のすぐ後に上映会の旅先で急逝されたことは誠に残念なことで、心からお悔やみ申し上げたい。また実行委員の大島ふさ子さんが暴走してきた自転車に衝突されて大怪我を負い長期入院生活を強いられたことは併せて誠に残念なことであった 。
地域の魅力発信、ローカルな歴史の記録と公開など、コミュニティメディアとコミュニティアーカイブが地域再生に果たす役割などの全国各地の先進的な事例を紹介した『地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ』が大月書店から4月18日に出版された。武蔵大学の松本恭幸教授の編集で、第9章「江古田映画祭と江古田のまちの芸術祭について」私が書かせていただいた。皆様ぜひお読みください。(田島 和夫)
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